1. 魅惑の歌姫ネトレプコの歌とダンス Baden-Baden 2007 Youtube
最近は姫というより貫禄の女王様ですが、芸達者で自由闊達まさに生まれながらのDiva。観衆があっという間に彼女に魅せられてしまう。激しく動いても呼吸・歌が乱れないのはさすが。伸びと張りのある豊かな声は素晴らしい。
とても面白いフィルムでTeil1から6まであります。このフィルムはTeil1。10年ほど前、Baden-Baden 2007のオペラガラの準備として打ち合わせや練習をしているところから実際の舞台までを舞台裏から写したショートフィルムです。アンナ・ネトレプコ、エリナ・ガランチャ、ラモン・ヴァルガス、リュドヴィク・テジエの4人の姿が映っています。
4人とも歌が命の様です。1から6を通してこのフィルムを見ると歌手生活とファミリーとの両立の問題 — 悩みや葛藤 — がいつも彼らの頭の中にあるようです。(この頃ネトレプコはまだファミリーを持っていなかったが)。
ガランチャはこの時すでに指揮者のカレル・マーク・チチョン氏と結婚しており、現在はお子さんもできて充実した歌手生活を送っているようですが、雑誌やTVでのインタビューなどで喋っていることを考え合わせると歌ばかりでなく私生活も大事にしようと考えているようです。
ところで、オペラトップの世界はなんとなんとリハーサルや休憩時間に英語、イタリア語、ドイツ語が自由自在に飛び交うのですね。ネトレプコはロシア、ガランチャはラトヴィア、ヴァルガスはメキシコ、テジエはフランスの人ですから、彼ら4人のなかで英語、イタリア語、ドイツ語を母国語にしている人は誰もいないのです。しかし話について行かれなければ仕事ができない。日本人歌手には高いハードルです。
2007年では、ネトレプコがまだスリムで美しい。テジエもいまより顔も体もずっと細い。ガランチャとヴァルガスは変わりませんね。でも皆さん昔も今も良いお声です。ご参考までに Teil2、Teil3、Teil4、Teil5、Teil6 (2017.04.19 wrote)
年末年始恒例のオペレッタ「こうもり」。どの幕もお笑い一杯で有名なアリアもある。数あるオペレッタで不動の人気ナンバーワンなのも納得です。
このオペレッタの中でも第3幕、俳優が演じることの多い酔っ払いの看守フロッシュがいったいどんな趣向で観衆を楽しませてくれるか毎年期待するところ大。
1983年、33年前ROHでの上演です。フロッシュはラダメスのアリア「清きアイーダ」を歌うつもりのようです。指揮者に「D(ディー,レの音をちょうだい)」 といって歌い始めますが・・・。
右の動画(2:22:55くらいから)こんな舞台を客席から楽しめたらいいでしょうね。指揮者が若い!ちなみに「清きアイーダ」 歌い始めの本来の音はDよりも高いF(ファ)です。
この上演はビデオになっています。小学館 魅惑のオペラ07、「こうもり」 日本語字幕、解説本付き。(2016.12.25. wrote)