1964年生まれのバス歌手。東ドイツのドレスデンで生まれました。彼は少年合唱団に属し若い頃から歌っていました。彼のおじいさんはオペレッタ歌手で、彼は実に魔笛の3少年の一人として歌ったことがあるそうな。(René Pape Wikipedia 22:44, 23 June 2020)
20代の頃から国際的に活躍しており、ランフィス(アイーダ)、フィリポ二世(ドン・カルロ)、ボリス・ゴドノフ(ボリス・ゴドノフ)、メフィストフェレ(ファウスト)などを歌っています。彼は「魔笛」のザラストロを頻繁に歌っています。
そういえばドイツ人のパーペがドイツ語の「魔笛」を英語で歌っているというfunnyな映像があります。若い頃のカウフマンも同じくMETの「魔笛」のタミーノを英語で歌っていましたが。
彼の得意はドイツ物で、マルケ王(トリスタンとイゾルデ)、ハインリッヒ王(ローエングリン)、ファゾルトやフンディング(「指輪」)、そしてグルネマンツ(パルジファル)など沢山歌っています。グルネマンツなどいったい何回歌っているのでしょう。
MET2013「パルジファル」
既にベルリンとバイエルンのKammersänger (宮廷歌手)になっておられますが、最近ウイーンのKammersängerの栄誉も受けられました。METの常連なのでライブビューイングでもおなじみの顔です。
彼を一言でいうと低音の魅力歌手ですね。しかもその声は滑らかで重厚、表現力があります。バス歌手はオペラの中で目立つ役を演じることは少ないけれど、彼のマルケ王やグルネマンツなどを聴くとしみじみ良い歌手だなあ、と思います。
「馬鹿」「脳無し」(no-brainer)と称されるテノール(iltrovatoreはテノール馬鹿が好きです。念のため)とは違い、顔を見ても穏やかで理知的で落ち着いた方かなあ、と思います。
しかし、見た目よりも茶目っけたっぷりな性格のようで、いったい何故お作りになったのか理由がよくわからんパーぺダックをこよなく愛し、機会ある度にダックとのツーショットを撮っていらっしゃいます。しかしこのダック$24.99もするのですね。
(2019.10.15. wrote) 番外地に戻る