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★以下は日本で視聴可能なJ. Kaufman出演公演。日程・時間などは突然変更されるこもあります。

ウイーン歌劇場、「アンドレア・シェニエ 1月24日から1月31日まで

2025.1.29

細かなニュース:

1. ヨナス・カウフマンが主演した「Parsifal」CDがThe International Classical Music Awards (ICMA)  2025 を受賞しました。(こちら) 

 

2. ヨナス・カウフマンは長年所属していたZemsky/Green Artists Management との契約を終了しました。以降新たなプロジェクトはfrontdesk@jonaskaufmann.comが取り扱います。(こちら) 

 

2025.1.23

ウイーン歌劇場は先ほど亡くなった偉大な演出家オットー・シェンクを追悼するため、彼が以前ウイーン歌劇場で演出した演目から7作品を選んで 1月24日から1月31日まで無料でストリーミングします。こちらから視聴できます。 

本サイトの「海外歌劇場のシネマ, ストリーミング」のページ、ウイーン歌劇場のところにも同じ内容が出ています。

 

Fidelio

Conductor: Peter Schneider Production: 

With Klaus Florian Vogt, Anja Kampe, Stephen Milling, Valentina Naforniţa, Jörg Schneider, Evgeny Nikitin

 

Die Meistersinger von Nurnberg

Conductor: Christian Thielemann 

Featuring performances: Ain Anger, Alexander Kaimbacher, Marcus Pelz, Adrian Eröd, Wolfgang Koch, Peter Jelosits, Clemens Unterreiner, Alfred Šramek, Janusz Monarcha, Johan Botha, Michael Schade

 

Andrea Chenier

Conductor: Marco Armiliato 

Featuring Performances: Anja Harteros, Jonas Kaufmann, Roberto Frontali, Ilseyar Khayrullova, Donna Ellen, Zoryana Kushpler, Boaz Daniel, Manuel Walser

 

Die Fledermaus

Conductor: Bertrand de Billy 

Featuring performances: Georg Nigl, Hulkar Sabirova, Wolfgang Bankl, Daria Sushkova, Jörg Schneider, Clemens Unterreiner, Andrea Giovannini, Ilia Staple, Ileana Tonca, Michael Niavarani

 

L’elisir D’Amore

Conductor: Gianluca Capuano 

With: Maria Nazarova, Bogdan Volkov, Davide Luciano, Alex Esposito, Miriam Kutrowatz, Alfred Gaal, Walter Kunz

 

Der Rosenkavalier

Musical Director: Carlos Kleiber 

With: Felicity Lott, Kurt Moll, Anne Sofie von Otter, Gottfried Hornik, Barbara Bonney, Heinz Zednik, Waldemar Kmentt

 

The Cunning Little Vixen

Conductor: Tomáš Netopil 

Featuring Performances: Chen Reiss, Roman Trekel, Hyuna Ko, Joseph Dennis, Paolo Rumetz, Marcus Pelz

 

2025.1.22

カウフマンが「道化師」のバリトンアリア「プロローグ」を歌ったことに対する経緯を説明しています。

 

1. 今までコンサートでこのアリアを何度か歌った経験があります。

 

2. 今の所私がバリトン役を歌う予定はありません。このプロローグはいわゆるバリテノールが歌う役の一つで、カニオと比べると歌う音は1音低いだけです。ですから(テノールにとって)さほど大きな飛躍というわけではありません。カニオのテッシトゥーラ(音域)も相当低いです。

 

3. トニオ役のアダムはアルフィオとトニオの両方のバリトン役を演じることになりました。彼にとって両方とも初ロールです。ですから歌う箇所が少し少なくなって喜んでいます。最も後で彼は後悔するかも知れません。しかし今の所はバリトンを怒らせることなく歌えています。

 

以上の話は、彼が今の所バリトンに移行するという可能性はないことを示していると思います。

 

3番に関して、アダム氏が本当のところ、どう思っているかはわかりません。

 

*補足1 : バリテノールの説明はこちら

*補足2:キャラクターが歌う場面で「高音が多い」と「テッシトゥーラ(音域)が高い」は意味が違います。


2025.1.20

評論 ウイーン歌劇場「道化師」を読んで

 

今回のウイーン歌劇場公演「カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師」公演はエリーナ・ガランチャとヨナス・カウフマンが出演し、両人とも観衆の期待に十分応える演奏をした、と思われます。ヨナス・カウフマンの歌唱力、表現力に関して多くの賛辞が送られていました。

 

例えば、「ヴェリズモが要求するエモーションはカニオ役ヨナス・カウフマンによって大いなる芸術となる。なんというディクション、なんと言う声だろう。彼が嫉妬に狂う時、彼はまるでオテロのように振る舞う。彼のバリトンのような声の暗さは彼のパーフォーマンスに独特の雰囲気を与える。」(1)

 

しかし、今回評論家たちが驚いたのはオペラの最初に歌われる有名なバリトンアリア「プロローグ」 ”Si può?... Si può?... “ (ご免ください皆様方)、 をテノールのカウフマンが歌ったことでした。

 

カウフマンはすでにコンサートなどで「道化師」の「プロローグ」を何回か歌っています。しかし実際のオペラ舞台でこのアリアを歌うのは初めてです。

 

その評価は、

 

「カウフマンがトニオのアリアを歌ったことに気づかず、カウフマンを特に好んではいないもののカウフマンのカニオとしての素晴らしい歌唱を賛辞していた評論家も、カウフマンがトニオとカニオ両方を歌っていたことを知り衝撃を受けていた。」(2)

 

「信じ難いかもしれませんが、スターテノールのヨナス・カウフマンは道化師役を誰にも負けないほど上手く歌います。言い方を変えると、彼は怒り狂った道化師を誰よりも説得力を持って歌います。彼は明瞭なバリトンのアクセントで、「プロローグ」のトニオ役でさえ見事に成功させています。(2)

 

「とはいえ、ヨナス・カウフマンがレパートリーを変更させているようには見えません。彼はバリトンとしてもテノールとしても類稀な資質を見せています。」(3) 

 

と非常に良いです。

 

ちなみに、オペラの舞台でカニオ役のテノールがバリトンアリア「プロローグ」を歌うのはカウフマンが最初ではありません。2008年カニオ役のホセ・クーラが「プロローグ」を歌っています(3)。それからもっと過去にも一人いたようです(デル・モナコだったか??どなたか知っている方がいらしたら教えてください)。

 

もちろん「プロローグ」をテノールが歌うことに対して、「バリトンからアリアを盗むな!」など、激怒している評論家も複数いらっしゃいます。

 

私は、カウフマンに限らずどの歌手も自分ができると思う又は歌いたいレパートリーを歌うのは歌手の自由だと思っています。レパートリーの声域をあまりにも狭く考えすぎて歌手の可能性を限定するのは良くないという考えだからです。昔のバリテノールはテノールやバリトンの役を普通に歌っていました(参考:バリテノールとは)。

 

ただし、例えばテノールが歌うバリトンのアリアをどう判断するかは、聴衆それぞれの自由、好みの問題だと考えています。

 

私はカウフマンの「プロローグ」を聞いてみたいですね。実際どのように演じられたか興味があります。

 

1. “Garanča und Kaufmann triumphieren im Verismo-Double an der Staatsoper”  Lomazoma.com, 2025.1.13 von Emilia Emilia

2. “Jonas Kaufmann wird zum Bariton und etabliert als Tenor ein sonores Alleinstellungsmerkmal mit bahnbrechendem Erfolg”  Operaversum, 2025.1.16 von Nicole Hacke

3. “Jonas Kaufmann créée la surprise en baryton“  Forumopera, 2025.1.14 par Jean Michel Pennetier

(2025.1.19 wrote)

 

2025.1.17

現在ウイーン歌劇場で上演中の「カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師」(エリーナ・ガランチャ、ヨナス・カウフマン出演)が2月9日にORFIIIで放送されます。おそらく日本では見られないでしょうが。

 

2025.1.16

2回目の公演前に


 

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